宇宙で気がついた人生で一番大切なこと　
宇宙飛行士からの、家族への手紙
Jerry's Letters Home

ジェリー・リネンジャー著　野沢博史　訳 講談社 ハードカバー　19cm236ページ　1900円　2001/3/16 第一刷発行 宇宙船「ミール」は燃え尽きても、心に残った「人生の意味」 「いいかい、ジョン、世の中には答えが分からない疑問が何千とある。それが、パパが宇宙にきている理由のひとつでもあるんだ」 　パパはもう、どんなことについても軽く見るのはやめにする。静かな夜、シーンとした静けさ、揺れる木々、アイス・キューブ、気ままな日々、愛する人といっしょにすごす時間　− 　こういったちょっとしたことを、心からありがたいと思うことにしよう。 地球から遠くは離れた宇宙ステーションのなかの暮らしが、パパにそれを教えてくれた。 　パパが持っているカタログには１０００万個以上の星がリストアップされている。それだけリストアップされていることを知って、パパはうれしかった。　なぜって、空を見上げたときにリラックスできるからだ。１０００万個の星の名前を覚えられる人間なんていやしないからさ。 　そうだろう？われわれ人間の変わっている点は「どんなときにも、楽しむまえにあれこれ考えすぎる」ということだ。 　−本文より この本は、ミールに１２２日間搭乗したアメリカ人の外科医でもある、宇宙飛行士ジェリー・リネンジャーが生後１４ヶ月の息子、ジョンに宇宙から届け続けた日記だ。 　彼は、息子に父の生き様を、ｅメールで書き続けていた。「いま、分からなくてもいい。大きくなったら分かってくれるだろう」とも書いている。息子宛てになっているが、愛する妻にも感謝している。 　彼女も、NASAに所属して、息子を連れてロシアとの往復だ。 とてもすばらしい、メッセージが綴られている。 TBS秋山さんが搭乗した時の著書など