シドニー天文台
シドニー天文台はシドニーの北、ハーバーブリッジのそばの見晴らしの良い小高い丘の上に建っている。現在は博物館となっているが、晴れた日には観望会を行っている。小さな天文台だが石造りで風格のある天文台である。
大小ドームが二つあり、古い方には当時のまままに子午環や真鍮製の望遠鏡なども展示されている。
プラネタリウム（ビデオを平面スクリーンに投影）もあり自動解説だが、係の人が時々ビデオを止めて親切に説明してくれる。
壁には１８５７年に開台され１９８２年まで使われたと書かれている。
子午環の展示
子午環（屈折式望遠鏡）は南北の線上に設置され、上下（南北）にしか動かない。真上近くを観測するためには望遠鏡の下からに寝そべって見なければならないため、スライド式椅子（ベッドに近い）があった。最初の頃は人間の目で観測したのだろう。後に光電管で観測するようになった。子午線（南北の線：経度）を太陽が通過する時が正午となる。これでオーストラリアの正確な時刻を決めていたわけである。望遠鏡の真後ろに大きな時計（鳩時計のように錘を下げて動かす時計）があった。
左の写真：望遠鏡の左側の大きな円盤が子午環。この目盛りを読むことで、恒星の正確な位置が求められる。その他、スペクトル分光器など当時の観測機器が展示されている。観望会で使われるのは、最近のシュミット・カセグレン式望遠鏡。
シドニー天文台はサーキュラー・キイから歩いて１０分くらいのところにあります。ぜひ訪ねてみて下さい。
