南極からのメッセージ　
地球環境探索の最前線

ＮＨＫ出版　110ページ　上質白紙　1300円　2003/6/25 第一刷発行 今年は、NHKテレビ放送５０周年。2003年2月1日、南極昭和基地にハイビジョン放送センターが開局されました。 Ｗｅｂカメラで一時間後との南極が見られます。 平井堅さんの「南極のテーマソング」も聴けます。 　この本は、それを記念して出版されたもの。カラー写真は、とても綺麗です。殆どは、NHKのWebで見られますが、これを全部印刷しようとすると大変ですね。それより、この本を一冊、持っていた方が、纏まっていて便利でしょう。 現在、第４４次越冬隊とＮＨＫの放送スタッフ５名が、一年間滞在します。 南極の美しい写真の壁紙を提供していますから、探してみて下さい。大体、月替わりで新しい写真が出るようです。私は、ペンギンちゃんたちのを壁紙にしています。 でも、ちょっと残念なのは、第一次越冬隊の西堀さんたちの説明が半ページも無いことです。 西堀栄三郎さんは、カラフト犬を連れて、物資の少ない中、11名で一年間頑張りました。 一年間、さしたる事故も無く、乗り切ったのです。 （私は、そこの部分を紹介しておきたいのです。４回、南極に行かれた藤井さんが、第1次越冬隊のことを次のように書いています。） 　…　第１次越冬隊からいろいろと話を聞きました。西堀越冬隊長はさまざまな苦労をしました。観測機材が壊れて、ピースというタバコの缶を使って観測機器を作ったとか、限られ物資の中で何か新しいことをやろうとすると、いろいろな工夫が必要です。 西堀越冬隊長は宇宙から降りてくる塵の観測をしようと、ガラス板の上にポマードだったかワセリンだかを塗って、ずっと外に置いて宇宙塵を採集しました。 創意工夫、私は南極観測の原点というものを第１次越冬隊の西堀隊長の話から感じました。…