地球のはなし
Ｑ：地球の大きさを測ったのは、いつ頃だろうか？ …実は紀元前にすでに計算されていた。ガリレオ（1564-1642年）の天動説よりも遥かに昔のことである。「地球は丸い」というのは、かなり昔からわかっていたらしい。 遠くから近づいてくる船の帆が上から見えてくるとか、遠い山は上の部分しか見えない。などから地球が丸いことはすでに知っていた。 ギリシア人のエラトステネスは、紀元前220年頃、地球が丸いことを知って地球の大きさを計算している。 太陽は毎年周期的に移動している。一番高くなるのは夏至、夏至を過ぎると、また低くなって冬至になる。これを繰り返して一年が過ぎる。 たまたま、エジプトのシエネ（アスワン・ダムのあたり）という町で夏至になると、太陽が真上に来て井戸の底まで光が達することを知った。（注） ところが、それより北の地中海沿いにあるアレキサンドリアでは、夏至でも太陽は天頂にくることは無かった。 夏至の時に測ってみると、天頂から南に７．２度のところまでしか昇らない。と言うことがわかった。 彼は、地球は丸いことを予想していたので、次のような計算をした。 シエネとアレキサンドリアはキャラバン隊が行き来していたので、歩数や徒歩で何日かかるかということで大体の距離はわかっていた。 この距離は、今の単位で言うと９２０ｋｍ。また、この二つの町はほぼ南北線上にあることも知っていた。 二つの町の角度が７．２度ずれており、長さを９２０ｋｍとすると、地球の円周は、９２０ｋｍ×（３６０°／７．２°）＝４６，０００ｋｍ になる。地球の円周は、４０，０００ｋｍ。誤差はわずか＋１５％。当時の技術からすると、驚異的な精度であると言うことができる。 １ｍは、どのようにして決められたかは、静止衛星ひまわりのところを参照してください。 （注）夏至の時、太陽が真上にあるということは、シエネがちょうど北緯２３．５度の上（北回帰線）にあることを意味する。 参考文献：「地球をはかる」 古存 由秀著（元国立天文台長） 岩波化学の本-７ 1973年 Ｑ：ノーモン … 北を知る簡単な方法 |
