エンデュアランス号 シャクルトン南極探検の全記録

1998年 キャロライン・アレグザンダー［著］ フランク・ハーレー［写真］
畔上 司訳 ソニー・マガジンズ　大きさ23ｃｍ　356頁 3600円 2002/9/17 初版第一刷発行

この本は素晴らしい。　迫力のある写真が沢山のシャクルトンの本だ。 　1998年に発行されたThe ENDURANCEが、今年（2002/9）翻訳され発行されたもの。 　この本には、沢山の写真が収録されている。シャクルトン隊（28名）には、記録を残すために画家 や専門の写真家も同行していた。隊員、フランク・ハーレーが写した貴重な記録写真である。 　上質厚手の紙に印刷されており、ハーレーの写真集のようだ。本書はモノクロだが、カラー写真も 写していた。８６年前だが、どれも鮮明で芸術的な写真も多い。と言うのもハーレーは、若い頃、 はがき用の写真を撮っていたので、一枚一枚がきれいで構図も良い。 本書の写真を数えたら、 若干重複もあるが、１３７枚。　見開きの大きな写真も多く、すごい迫力だ。 　天気の良い日の写真や、出発地であり救出を求めたサウスジョージア島の険しい山々。 　暗闇の中で、フラッシュ（マグネシウム）を焚いて写した幻想的なエンデュアランス号など、 　感動の写真が、一杯あります。 （下の写真は、エレファント島から、シャクルトンら6人がサウスジョージア島に向けて出発。見送る 隊員たち） 　 ハーレーは、約500枚の写真を撮ったが、エンデュアランス号を捨てる時、荷物を少なくするため、 焼き付けた写真からシャクルトンと約140枚を選りすぐったと言うから、殆どの写真がこの本に 含まれているはずである。 また、彼は16ミリ映画も撮っており（ＩＭＡＸで上映されている。）、ハーレーは防水シートに入れて、最後まで持ち歩いた。 　ハーレーは、大判の乾板式カメラ一台と小型のライカ３台、16ミリ カメラ1台をエンデュアランス号に持ち込んでいたが、エレファント島には、 ライカを持参、救出を待つエレファント島での日々を残り少ないフィルム に記録した。 シャクルトンは、百科辞典と料理の本を持っていっている。 日本の第一次越冬隊長の西堀栄三郎さんも、シャクルトンと同じことを している。西堀さんはシャクルトンを研究し尽くしていた事がうかがえる。 これは、我が家の永久保存版としましょう。　、